1999年から10年ほど、ブログを書いていた時期があった。
元々は、漫画家おかざき真里のホームページの立ち上げを手伝った(どちらもまだ会社員で同じ部署にいた)のがきっかけ。どういうわけだったか、ホームページのコンテンツのひとつとして、お前も何か書け、ということになって、彼女が決めたコーナータイトルが「ひらつか日記」だった。
そのうちブログサイトとして独立し、しばらく細々と続けていたが、2010年代にはすっかり書かなくなって放置、2020年代に入ったところでついにブログのホスティングサービスが終了して、何もなくなってしまった。
書いていたのは、身辺雑記に音楽の推薦盤を添えた雑文。〝盤〟という言い方がすでに古い。音盤(CD)はこちらで買えますよ、とAmazonのページにリンクを貼るくらいが当時の精一杯で、とりたてて面白いものでもなかったろうと思う。
それをまた書いてみようという気になったのは、盤から配信へと時代が変わったことによる。平たくいえば、読んだその場で音が出る、というのを単純にやってみたいと思ったのである。音を聴くことができるのなら、文章が多少つまらなくてもどうでもよくなる。どうでもいいなら、以前よりも力を抜いて書けるかもしれない。
もう気負う年齢でもない。還暦まで1年もないのだ。30~40代に書いた文章よりもいくらかマシになってるといい。
(2026年4月)
平塚元明 〈ひらつか・もとあき〉
昭和42年(1967) 岐阜県養老郡上石津町(現在は大垣市)生まれ。大学進学で東京へ。文学部を卒業して平成元年(1989)に広告会社に入社。マーケティングプラナーとして様々な業種の広告戦略の立案に携わる。平成15年(2003)よりフリーランスとして活動中。
